月刊 山口広記

お客様とのコミュニケーションを大切にする所長・山口の税金とお金と経営の話

キャッシュレス・消費者還元事業

2019-08-02

 

 

経済産業省は、「キャッシュレス・消費者還元事業」の7月30日時点

の加盟店登録申請数は約24万件と発表しました。

内容を確認してみます。

 

 【1】内容

 

(1)制度概要

 中小・小規模事業者におけるキャッシュレス手段を使った決済に関して、

 決済端末導入費や、決済手数料の一部および、消費者への還元分を

 国が補助し、キャッシュレスの推進を支援する事業です。  

(2)対象事業者

 中小・小規模事業者が対象になります、もちろん個人事業主も含みます。

 ただし課税所得が15億円(直近過去3年平均)を超える中小・小規模事業者

 は対象外となっています。

(3)対象外事業者

 下記の事業者はポイント還元事業の補助対象外となっています。
  
 ●国、地方公共団体、公共法人
 ●金融商品取引業者、金融機関、信用協同組合、信用保証協会、
  信託会社、保険会社、生命保険会社、損害保険会社、仮想通貨交換業者
 ●風営法上の風俗営業(※一部例外(注)を除く)等
 ●保険医療機関、保険薬局、介護サービス事業者、社会福祉事業等を行う事業者
 ●学校、専修学校等
 ●暴対法上の暴力団等に関係する事業者
 ●宗教法人
 ●保税売店
 ●法人格のない任意団体
 ●その他、本事業の目的・趣旨から適切でないと経済産業省及び補助金事務局が判断する者
   
(4)補助の対象外となる取引

 下記の取引はポイント還元事業の補助対象外となっています。

 ●有価証券等、郵便切手類、印紙、証紙、物品切手等(商品券、プリペイドカード等)
 ●自動車(新車・中古車)の販売
 ●新築住宅の販売
 ●当せん金付証票(宝くじ)等の公営ギャンブル
 ●収納代行サービス、代金引換サービスに対する支払い
 ●給与、賃金、寄付金等
 ●その他、本事業の目的・趣旨から適切でないと経済産業省及び補助金事務局が判断するもの

【2】実施期間はいつからいつまでか

 2019年10月1日~2020年6月30日の予定です。

【3】事業者のメリット

(1)端末導入費用0円
  
 制度対象加盟店の決済端末の導入費用は、国が2/3、決済事業者が1/3を負担します。

(2)決済システム利用料の3分の1を国が負担!

 消費者がキャッシュレス決済を利用することにより発生する決済システム利用料

 (3.25%以下)の3分の1を国が負担します。

(3)現金関連業務から解放

 両替をしたり、閉店後に現金を精査したりする現金の運用にまつわる手間を大幅カットできます。

【4】消費者のメリット

「キャッシュレス・消費者還元事業」に参加しているお店で消費者がキャッシュレスで

 買い物をした場合、決済額の5%がポイントなどのかたちで還元されます。

 ただし、還元方法は各カード会社または各決済事業者によって異なります。

 またフランチャイズ店舗での還元率は、本部との契約によって異なります。

【5】キャッシュレスには何が含まれますか?

 電子的に繰り返し利用できる決済手段が対象です。

 クレジットカード、電子マネー、QRコードなどが含まれます。

制度開始の2019.10.1を前にして加盟店申請が増加しています。

現状でも加盟店登録審査・手続きの完了までに、2か月ほど要するとされております。

制度利用を考える方はできるだけ早急に申請しましょう。

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