令和8年度(2026年度)税制改正大綱
2026-01-07

令和8年度税制改正大綱は、2025年12月19日に自民・日本維新の会両党
によって決定され、同年12月26日に閣議決定されました。
「手取りを増やす」「物価高への対応」を最優先課題としています。
改正の柱を確認します。
【1】「年収の壁」の引き上げ
(1)所得税の基礎控除引き上げ: 所得税が発生する基準
(基礎控除+給与所得控除)が、従来の160万円から178万円へ拡大されました。
これは基礎控除(104万円)と給与所得控除(74万円)の合計額です。
ただし所得に応じた制度となるため詳細の確認が必要です。
(2)目的としてパートや学生バイトなどの就業調整を解消し、
人手不足の緩和と家計の可処分所得向上を図るためです。
【2】住宅ローン減税の延長・拡充
既存住宅のうち省エネ性能の高い認定住宅・ZEH水準省エネ住宅に係る借入限度額の引上げ、
子育て世帯への上乗せ措置の対象の拡充、床面積要件の緩和等の見直しを行った上で、
適用期限を5年延長され、控除率は0.7%となります。
また、2026年1月入居分から適用される見込みです。
【3】NISA制度の拡充
次世代の資産形成支援として、NISAのつみたて投資枠の口座開設可能年齢を0~17歳に拡充する
(口座保有者である子が0~17歳である間については、年間投資枠は60万円、
非課税保有限度額は600万円)。
【4】 教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置の終了
直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置について、
適用期限(令和8年3月31日)を延長しない。
【5】ひとり親控除の拡充
所得税の控除額を38万円(現行:35万円)に、個人住民税の控除額を33万円
(現行:30万円)に、 それぞれ引き上げる。
【6】 賃上げ促進税制の見直し
①「教育訓練費を増やした場合の税額控除の上乗せ措置については、
整理・合理化の観点から廃止されることになりました。
②賃上げ減税の適用について、大企業は2025年度末、
中堅企業は2026年度末でそれぞれ終了する方向で検討・整理が進められます。
③中小企業については、人手不足の中での賃上げを支援するため、
引き続き手厚い措置が維持される方針です。
【7】インボイス制度導入に係る経過措置の見直し
いわゆる2割特例の終了後も、個人事業者については、
これまで2割特例の対象となっている個人事業者も含め、
納税額を売上税額の3割とすることができる措置を2年に限り講ずる
(令和9年及び令和10年分)。
免税事業者からの仕入れに係る経過措置について、最終的な適用期限を2年延長した上で、
引下げのペース・幅を緩和する。
(令和8年10月からは7割、令和10年10月からは5割、
令和12年10月から令和13年9月末までは3割)
【8】食事補助制度の非課税枠拡大
企業が従業員に提供する食事補助について、
2026年度から月額の非課税上限額が現在の3,500円から7,500円へと
大幅に引き上げされる見込みです。
これは長期にわたる物価上昇の影響を反映したもので、
1984年の制度開始以来、約42年間ほど据え置かれてきた限度額が見直されます。
【9】 少額減価償却資産の特例(中小企業向け)の見直し・延長
中小企業者等が少額の減価償却資産を購入した場合、
数年に分けて経費計上(減価償却)するのではなく、
購入した年に取得価額の全額を経費化できる特例があります。
この特例について、対象となる取得価額の基準(現行:30万円未満)を
40万円未満に引き上げるなどの見直しを行った上で、適用期限が3年延長されます。
【10】税制改正大綱についての今後の流れは
①この大綱に基づき、税制改正関連法案が作成されます。
②2026年1月〜2月頃に召集される通常国会に提出されます。
③国会での審議を経て、2026年3月末頃に法案が可決・成立すれば、法律として確定し、
通常は2026年4月1日から施行されます。
したがって、「大綱」という方針自体は「確定」していますが、
その内容が法的な効力を持つ「法律」として確定するのは、
今後の国会審議の結果次第となります。
上記は概要ですので詳細については財務省の税制改正に関するページ で確認できます。
chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.mof.go.jp/tax_policy
/tax_reform/outline/fy2026/20251226taikou.pdf
クリックしてabc6a37f03ed572c1ec08531782e5dce.pdfにアクセス
税理士法人だいち 日野事務所 税理士山口


