2025年 年末調整
2025-10-07
10月となり令和7年分の年末調整の準備を始める時期となりました。
昨年との違いを中心に確認します。
【1】年末調整の目的
年末調整は、年間の給与所得に基づいて支払うべき所得税額を算出し、
これまでの源泉徴収額と精算するための手続きです。
このプロセスにより、過不足の税金の調整が行われ、適正な税負担を実現します。
【2】必要な書類
(1)扶養控除等申告書
ここでは扶養家族の情報を記入します。
具体的には、それぞれの氏名、生年月日、続柄などの詳細が必要です。
扶養控除が適用されることで税負担が軽減されるため、正確に書くことが大切です。
(2)配偶者控除等申告書
配偶者の所得状況や扶養控除の有無について記入します。
配偶者の収入によって控除が受けられるかどうかが変わるため、
こちらも正確に記載する必要があります。
(3)保険料控除等申告書
生命保険や地震保険などの控除を申請するために必要です。
【3】家族の年収・所得の把握が重要
特に令和7年分から必要になったという訳ではありませんが、
扶養する配偶者・親族の年間の収入(所得)の把握が重要となります。
所得金額の違いに応じて適用できる控除の金額が変わってきます。
当然いい加減な所得見積で年末調整した控除が間違っていた場合には
再計算が必要となります。通常は追加の税金を払うケ-スが多いです。
(1)所得の把握について
会社への年末調整の書類の提出時期が11月の場合は
1月から10月までの給与収入の総額を集計します。
そのうえで11月と12月の給与予定を合算して年間給与の予想額を計算します。
(2)所得の把握
所得(給与所得)とは、年間の給与の合計収入から
「給与所得控除」を差し引いた金額のことです。
給与所得控除は年収に応じて金額が決められています。
実はこの所得の記載が厄介です。
会計事務所の人間は簡単に計算できますが、
会社員の方々はなじみがなく記載できない場合もあります。
その際は年間の給与の総額を記載して、
記載欄の所得を消して年間給与等と記載いただくと
実務的には計算しやすいです。
(3)パートの配偶者・アルバイトの学生
パ-トで働く配偶者、アルバイトしている学生については
配偶者控除・配偶者特別控除・特定親族控除・特定親族特別控除
所得に応じて適用する控除を判定しなければなりません。
より正確な数値把握が必要となります。
毎年年末調整をしていますが、年々細かくなり
計算が複雑になっているように感じます。
当事務所においても、記載資料の配布の際に
ご家族の年間給与の見積額を記載する欄を
目立たせて必ず記載するようにお願いする予定です。
宜しくお願い致します。
税理士法人だいち 日野事務所 税理士山口