月刊 山口広記

お客様とのコミュニケーションを大切にする所長・山口の税金とお金と経営の話

新しいNISA制度で変わる投資

2022-07-19

2024年以降、一般NISAの非課税対象及び

非課税投資枠が見直され、新しいNISA制度が施行されます。

簡単に概要を見てみましょう。

【1】NISAとは

 通常、株式や投資信託などの金融商品に投資をした場合、

 これらを売却して得た利益や受け取った配当に対して約20%の税金がかかります。

 NISAは、「NISA口座(非課税口座)」内で、毎年一定金額の範囲内で購入した

 これらの金融商品から得られる利益が非課税になる、

 つまり、税金がかからなくなる制度です。

 

【2】現在のNISAの種類

 NISAは、成年が利用できる一般NISA・つみたてNISA、

 未成年が利用できるジュニアNISAの3種類があります。

 (1)一般NISA
  
  株式・投資信託等を年間120万円まで購入でき、最大5年間非課税で保有できます。

 (2)つみたてNISA
 
  一定の投資信託を年間40万円まで購入でき、最大20年間非課税で保有できます。

 (3)ジュニアNISA

  株式・投資信託等を年間80万円まで購入でき、最大5年間非課税で保有できます。

 

【3】2020年度制度改正(2024年以降施行)

 (1)一般NISA 

  2024年以降、より多くの国民に積立・分散投資による安定的な資産形成を促す観点から、

  積立てを行っている場合には別枠の非課税投資を可能とする2階建ての制度に

  見直されました。投資対象商品については、
 
  1階部分はつみたてNISAと同様とし、

  2階部分は、一般NISAから高レバレッジ投資信託など安定的な資産形成に

  不向きな一部の商品を除くこととされました。
 
 (2)ジュニアNISA
 
  新規の口座開設が2023年までとされ、2024年以降は新規購入ができないこととされました。

 

【4】新しいNISA

 (1)利用できる方

  日本にお住まいの18歳以上の方(口座を開設する年の1月1日現在)

 (2)非課税対象

  1階 一定の投資信託への投資から得られる分配金や譲渡益

  2階 株式・投資信託等への投資から得られる配当金・分配金や譲渡益

 (3)口座開設可能数

  1人1口座

 (4)非課税投資枠

  1階 新規投資額で毎年20万円が上限 (非課税投資枠は最大100万円)
 
  2階 新規投資額で毎年102万円が上限 (非課税投資枠は最大510万円)

 (5)非課税期間

  最長5年間

 (6)投資可能期間

  2024年~2028年

 

【5】ロールオ-バ-

 (1)一般NISAから新しいNISAへのロールオーバー

  一般NISAで保有している株式・投資信託等については、

  非課税期間が終了した後、新しいNISAの2階部分の非課税投資枠

  への移管(ロールオーバー)による継続保有が可能です。

 

 (2)新しいNISAからつみたてNISAへのロールオーバー

  ①新しいNISAの1階部分で購入した投資信託については、

   非課税期間が終了した後、つみたてNISAの非課税投資枠への

   ロールオーバーによる継続保有が可能です。

  ②なお、新しいNISAでの当初の購入価格でロールオーバーされることとなります。

 

  投資については苦手な方もいると思います。

  少なくとも一定のルールのもとに非課税投資ができる制度なので

  投資効率は非課税分よくなります。

  検討してみてはいかがでしょうか。 

 

  山口会計 山口
 

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