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税制改正

2010-11-18

来年度の税制改正に関する報道が増えてきました。
年末はもうすぐそこだと感じさせられます。
 
法人税では、税率の引き下げや、繰越欠損金の利用制限、ナフサ免税関連、雇用促進税制など。
所得税では証券税制や配偶者控除などの扶養控除関連、相続税では基礎控除の縮小などが目につきます。
 
中でも注視すべきは、繰越欠損金の利用制限ではないでしょうか?
 
例えば、前期が赤字1,000万円、当期が黒字1,000万円だったとします。
 
従来ならば、当期の黒字に前期の赤字を充てこむことができるので、当期は課税所得はゼロになります。
しかし現在議論されている利用制限が実現されると、充てこむことができる前期の赤字は、当期の黒字の1,000万円の半分の500万円になるというのです。
そうすると当期は1,000万円-500万円=500万円の課税所得が生じ、実効税率が40%とすると200万円の税金が生じます。
 
2年間トータルで見れば、損益がトントンであるのに、200万円の税金が生じる・・・。
税金を支払う原資は何処にあるというのでしょうか?
まったくワケが分かりません!!
このような改正が通らないことを祈るのみです。
 
来年度の改正はかなり生活に身近なことも多いですし、今後の動向が気になります。
 
山口会計 神庭
 
 

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