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お金は会社に残す?個人に残す?

2012-04-25

先日、担当先のある社長さんと役員報酬の金額の設定についてお話しました。
その社長さんとしては、なるべく税金が少なくお金が手許に残る設定金額に
したいとのことでした。
◇会社の税金と個人の税金の関係
規模の大きくない同族会社の場合は会社と社長個人が一体であることがほとんどですので、
支払う税金や税引後に残るお金については、会社と社長個人を合わせて同時に把握する必要があります。
全ての原資は会社の売上高になります(①)。
そこから経費や役員報酬を支払った残りが会社の利益となります(②)。
その利益に対して法人税が課され(③)、残りが会社に残るお金です(④)。
(※簡略化のため、運転資金の増減や借入金の返済等の資金収支項目は無視しています。)
次に社長個人に目を移してください。
役員報酬が社長個人の給与収入となります。
それに対して所得税と住民税が課され(⑥)、残りが社長個人に残るお金になります(⑦)。
オレンジの部分が支払う税金(③+⑥)、青い部分(④+⑦)が会社と個人に残るお金になります。
なるべくオレンジの部分を小さくし、青い部分を大きくしたいものです。
◇役員報酬額の設定
では、役員報酬額はどのようにして設定したらよいでしょうか?
やはり、第一に1年間の業績を予想しなければなりません。
受注状況や市況、前年度の数値などを参考に1年間の損益予想を立てます。
そして、当期利益予想や役員報酬額から、会社・個人の税金の金額が自動計算されるように
エクセルで計算式を組みます。
ここでは、支払う税金の金額だけでなく、減価償却費や借入金の返済を考慮した「残るお金」も表示させます。
税金だけでなく残るお金を意識すべきだからです。
業績予想や役員報酬の金額を変えながら、適正値を決めていきます。
◇会社に残すか、個人に残すか
気を付けなければならないのは、お金を会社に残すか個人に残すかで若干意味合いが変わるということです。
会社のお金が足りなくなり、社長個人のお金を会社に投入するということはよくあるケースです。
逆に、社長個人でお金を使いたい時に会社のお金を自由に使うことはできません。
そういう意味では個人にお金を残したほうが、使い道の自由度は高いといえるでしょう。
そのほか、銀行から融資を受ける予定がある場合や既に多額の社長からの借入金がある場合など
ケースバイケースで色々なものを総合的に考慮しなくてはなりません。
あらゆる可能性を想定して慎重に決めたいものです。
山口会計 神庭

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