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今年最初の読書!!

2013-01-04

 今年の最初に読んだ読書の感想です。                
                            
                                                            この本は数々ある相続に関する書籍の中でも
  今まであったものとは少し視点の違うところから相続と
  いうものを書いているいい本だと思いました。
   この本は大きく2つに分けて前半は相続についての
  実務的な事が書かれていて、後半は相続(親の死)に
  ついて精神的な所から書かれている点でとても興味を
  もちました。
   特に後半部分の精神科医香山リカ先生の書かれた
  部分は面白そうだなと感じました。もちろん税理士の
               天野先生が書かれた部分も実務的にとても
               役に立つ事ばかりでした。
 
その中で最初に書かれていたのが「バブル期あたり
以降、看取りにおける親子のあり方が大きく変わった」
いうところです。
 どういうことかと言うと以前は家督を継いだ子どもが、隠居し
老いた親を看取る形がほとんどで親の死はもちろん悲しいこと
ではあっても、役割意識や使命感が先行し、今ほど精神的な
ダメージ受けずにすんだという状況がある。しかし核家族化
した現代では家を承継するという概念が薄れ、家族が独立した
ユニットとして存在するようになり親はいつまでたっても子どもを
保護する存在であり子どもはいくつになっても親に甘えてよい
「子ども」のまま親の看取り期を迎える。
 
極端にいえば10代で40代の親を看取っても、50代で80代の
親を看取っても悲しみの質にあまり差がなくなってきていて、
看取り後の子どもは何歳であろうとかなりシビアな喪失
体験強いられるようになってきている。と書かれています。
 その他にも親がどんな最後を望んでいるのかということも
書かれていて、それを聞き出す時に元気なときには中々
聞き出せないのできっかけとしては本や雑誌、新聞記事等を
媒介にして親の意思を聞き出すといいとか親戚、知人の葬儀や
死も話のきっかけにできるとあります。
 またこれが誰もが看取りというときに悩むことだと思いますが、
親が最後は自宅で死にたいとか色々と希望をいうと思いますが、
経済的、物理的にそれらの希望を叶えられないといったことが
あると思いますが、これも看取りの場面でどんなケアや治療を
受けるかは、看取る側(家族)の生活を基準にして判断して
いいのではないかと言っています。条件的に可能なら本人や
家族の望みどおりの場所で、望みどおりのケアを受ければいいが
現実的には高額の医療費や施設費を払えなかったり、遠距離介護
の場合は交通費だけでも相当な負担になる。その時には親のため
なら借金してでもと望みを叶えたいと思っても親が死んでしまうと
困ってしまうのは自分自身である。
 
「もし自分が親だったら」と考えれば答えは自ずと出てくるでしょう
と言っています。
 
 これ以外にも実際にその場面遭遇した時の心の持ちかたが
様々書かれています。ここでは全ては紹介できませんが、相続に
関係なくいいことがたくさん書かれている本だと思います。
是非機会があれば読んでみるといいと思います。
 
                               山口会計  清水
 
 
 
 
 
 

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