前回は財務諸表によって何ができるかを説明させていただきました。今回から何回かに分けて、貸借対照表や損益計算書について説明させていただきます。

　これらの書類を説明する前に、今回はこれらの書類の基礎となる試算表について説明していきたいと思います。
①試算表とは何か
　試算表とは、決算書の基礎となる書類です。試算表によって会社が、どのようにお金を集め、そのお金をどのように使ったかがわかるようになります。

図①

　図①を見てください図①のように試算表は、右側に会社がどのように、お金を集めたかが記録されます。そして左側には、右側で集めたお金をどうしたかが記録されます。

② 試算表はとても簡単
　東京さんが山梨さんから三十万円、神奈川さんから70万円を借りたとします。

図②

　このような場合、会社はお金の提供者の名前と金額を、試算表の右側に記載します。(図②)
一方で会社は集めた100万円のお金を、どのように使ったかを試算表の左側に記載します。

図③

　例えば会社は60万円を埼玉銀行に40万円を千葉銀行に預けたとすると、図③のように記載されます。
　このように試算表は会社が、試算表を作成することによって、どのようにお金を集めたか、またその集めたお金がどのように使われているかが、わかるようになります。