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NISA(小額投資非課税制度)について

2013-08-23

 今回たまたま夕刊を買って読んでいたら気になる記事があった
ので紹介したいと思います。
 
最近よくテレビやCM、雑誌などでよく聞くNISA(小額投資非課税制度)と
いう制度ですが、簡単に言うと年間100万円までの投資で生じた配当金
や売却益にかかる税金が5年間は0円になるという制度です。
詳しくは色々なところで紹介されていますので参考にして下さい。
 
私も知らなかったのですが、まず非課税の恩恵を受けるにはNISA専用口座で1月以降に新たに
購入したものでなければいけないという事で、元々保有していた株、投信をNISA口座に移す事は
できないそうです。そこで問題となるのがこの夕刊にも書かれていたのですが、今保有している
銘柄をどうするかという点だそうです。年内に売れば売却益にかかる税金は軽減税率の10%で
済むが、年を越えると20%になるという事だ。既に含み益が出ているなら、年内にいったん売却
して、来年新たにNISA口座で購入すれば持ち越した場合の20%と比較すれば半分の税金で
済むと書かれていました。実際に減税目的で年内に利益を確定しようとする人は多いといわれて
いるそうです。
 
ただしNISA口座にも注意しなければならない点があると書かれています。
それは今後損失が出た場合、通常は株や売却損が出るとその年の配当金や売却益と相殺する事
で税金を減らす(なくす)事(損益通算)ができ、さらにそれでも残った損失は3年間繰り越せるが
NISA(NISA口座は一人につき1口座)の場合他の口座で出た損失との損益通算や損失の繰越
控除が一切できないという事だ。
 
そしてもう一つがNISA口座の非課税期間は5年間だが5年後に100万円を上限に
引き続き非課税枠に移行できる(最長10年間)。非課税期間終了後は特定口座や一般
口座に振り替えられるがその際に購入価格が一度リセットされるそうです。つまり値段が下がった
状態で振り替え(実際の購入した価格よりも安い価格)になり、そこから上がって売却した場合に
実際には損しているのに振り替えた時点の価格との差額が売却益とみなされて課税されるという
可能性があるとの事です。
 
私自身まだあまり詳しく知らなかったので、少し心配になりましたが、今後税制が手直しされる
可能性もあるかも知れないので今後も注視して自分でも勉強していかないといけないなと
改めて思いました。
 
                                             山口会計 清水
 

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